実家の土地を活かして市街化調整区域に家を建てたO様ご夫婦。もっとも難しい案件といっていいほど家を建てられる土地にするまで困難を極めましたが、完成したのは唯一無二の上質な住まい。当時を振り返りつつ、現在の心境をお聞きしました。
Q. シダ住建との出会いや、家を建てるまでのことを教えてください。
奥さま:実家が代々続く農家で、近くに土地をいろいろ持っていたので、それを活かして家を建てたいと思っていました。両親に相談したら「シダ住建さんに相談してみたら」と。実家は築130年の古民家で、数年前にシダ住建さんでリノベーションをお願いしていました。
ご主人:全部の土地の中からベストな土地を選んでいただきましたが、それでも一筋縄ではいかない土地でした。まず小屋を壊し、土地を造成(※1)し、擁壁工事(※2)を行なって。また、裏手の道は市道だったので市から道を買い上げたり、土地の分筆登記を行なったり…。
シダ住建さんのほうで設計士、行政書士、土地家屋調査士のチームを作っていただき、行政対応や金融機関との調整を図っていただきました。家を建てられる状態にするのにかかった期間は丸2年。この間に育んだ信頼は絶大なものでした。
※1:森林や農地といった宅地以外の土地を住宅地等にするために工事すること
※2:高低差のある土地の斜部分が崩れないように、コンクリートなどで斜面を安定させるための工事
Q. 間取りでこだわったところはどこですか?
ご主人:僕は建築マニアと言いますか、家へのこだわりが強く、建てる前に建築関係の雑誌や本、テレビを見てめちゃくちゃ勉強していました。だから、すべての箇所がこだわり。設計士さんには相当わがままを聞いてもらいました。
間取りで特徴的なのは、パントリーと脱衣所の間に家事室をつくり、洗面スペースを2つ設けたこと。家事室は現在子どもの遊び場になっていますが、ゲストルーム的に使うことも。シーンに応じて用途が変わるマルチな空間ですね。洗面所が2つあると、朝の混雑を解消できてかなり便利です。
2階に書斎をつくり、自然光が入るように北側にトップライトを設けたのもポイントです。また踊り場の壁は、子どもの絵などを飾れる展示スペースにしました。小さなミュージアムみたいな感じで気に入っています。
Q. デザインや素材、設備でこだわったところも教えてください。
奥さま:キッチンは3つのお鍋を横並びで使える3口コンロに。子ども3人と料理ができるくらい広々としています。収納もたくさんあって、まだ余っているくらいなんですよ。あと、今は買ったパンを置く台になっちゃいましたが(笑)、パンをこねるためのカウンターも造作していただきました。
ご主人:僕はアクアリウムが趣味なので、リビングは水槽ありきの設計に。木の質感が好きなので、床は無垢にし、天井もクロスではなく木材にしました。また、壁の一面に造り付けの棚と作業台を配置し、電気機器の配線が見えない仕様にした点もこだわりです。
キッチン・トイレ・お風呂等も妥協したくなかったので、さまざまなショールームをまわり、結果的に全部違うメーカーのものを導入しました。まだまだありますが、家づくの全工程が楽しかったですね。
Q. 家を建てて10年、暮らしに変化はありましたか?
奥さま:家も周辺環境ものびのびしているので、とっても子育てがしやすいです。子どもは2人の予定でしたが、3人に増えました。子ども部屋は将来、仕切りを取り付けられる設計にしていて、築10年の節目となる今年、間仕切りの施工をお願いしました。
ご主人:夕飯どき、ダイニングチェアに座ってビールを飲んでいるとき、しみじみと幸せを感じます。ここに座ると、妻が料理をする姿、子どもたちが勉強している様子、アクアリウムも全部見えるんです。10年経った今も、「この家は最高だ」って思います。
Q. お打ち合わせで印象的だったことは?
A. やりたいことに対し、利便性やコスト面などのデメリットもしっかり教えてくれるので、実は取りやめたアイデアもたくさんありました。悪いこともちゃんと言ってくれるからこそ、何でも相談できたのかなと。デザイン面も機能面も大満足。思い残すことがありません。
Q. シダ住建の提案でよかったところは?
A. 友人が訪れて最初に驚くのが玄関です。玄関のデザインは設計士さんにお任せしました。グリーンをアートのように配置した正面の壁、丸太の美しい形状を生かした一枚板の框(かまち)、床は伝統的な左官仕上げで和の趣に。店舗的な演出やさりげない和の技術でワンランク上の空間に。設計士さんのアイデアとセンスも、シダ住建さんの持ち味です。
Q. これから家を建てる方にメッセージを
A. 土地から建築まで、僕らの無理難題に真正面から向き合ってくれました。「自分の好きな家を建てたい」「信頼できる人に家をつくってほしい」と思うのなら、自信をもってシダ住建さんをおすすめしたい。土地や建物についてスペシャルな知識を持っている人が、あなたの理想をきっと形にしてくれます。